嫦娥3号が中国の宇宙技術の新たな征途を切り開き

　　【新華社北京12月02日】嫦娥は「玉兎(ぎょくと)」を抱いて、広寒宫への夢を追う――中国初の地球外天体への軟着陸と月面の巡視・探索の任務を担っている月探査機の嫦娥3号は12月2日1時30分に西昌(シーチャン)衛星発射センターで順調に打ち上げられ、中国の宇宙技術はここから新たな征途を切り開いた。

　　5日後に、嫦娥3号は月をめぐる軌道に到着することになっている。すべてが順調なら、ランダー(着陸機)と月面ローダー(月面車)「玉兎号」は12月中旬に月面着陸する予定で、中国は世界で3番目の独立自主で月への軟着陸を実施する能力がある国となる見込みだ。

　　月へ向けて奔ける道は果てしなく、人々は嫦娥3号が無事に月へ着陸することができるよう期待している。

　　宇宙飛行はリスクに満ちた事業で、月探査は更にそうなのだ。今までのところ、人類は計129回の月面探査の活動を行ってきたが、成功率はわずか51%だった。嫦娥3号にとって、打ち上げ成功の実現は「万里の遠征の第一歩」にすぎない。それに引き続く征途の中で、それぞれのシステムがいずれも大量の新しい技術と新しく研究した製品を備えている嫦娥3号は、月面への軟着陸、両機の分離、月・地球間における遠隔操作、月面での生存などの多くの挑戦に満ちた試練もまた受けねばならない。

　　中国の宇宙飛行の長い征途を展望し、月探査はきっとより多くの驚きや喜びと収穫をもたらすだろう。

　　人類の深宇宙探査の出発点として、月探査は多くの現実的且つ重大な価値を備えている。戦略的な資源を提供し、真空、微小重力や低フィールドテストを展開し、宇宙を観測して、地球の環境変化を監視測定する……この中の多くの内容はまさに嫦娥3号の使命なのだ。

　　中国の月探査活動は、スタートは遅いが、スタートラインは高い。またそれへの投入は少ないが、効果と利益は高い。初めて打ち上げられた嫦娥1号は、4項の科学的な目標を実現し、中国で最初の月全体の画像図を獲得した。嫦娥2号は更に明晰で、より詳しい画像とデータを獲得し、世界の宇宙技術分野における多項目のナンバーワンを創造して、嫦娥3号の月面軟着陸のために基礎を打ち立てた。装備が更に先進的で、性能がより優れた嫦娥3号は、人類の月への認識のために一層大きな貢献をすることを信じることができる。

　　中国の宇宙飛行の新たな征途について自由に考えを広げると、「宇宙飛行の夢」は必ずや「中国の夢」のためにより強大なエネルギーを注ぎ込むだろう。

　　嫦娥を遥かから眺めると、私たちに共に期待させており、中国の宇宙飛行が更に光り輝く道のりのスタートを期待しよう!